幼なじみなんてッ!〜近くて遠いアイ・ラブ・ユー〜
ゆっくりと手を胸の膨らみに進めていった
ビクッと身体を震わせ、涙を流す
そして胸の膨らみに手が達した瞬間
――パシッ!!
頬に感じる痛み
俺の下で息を切らし、俺を睨む花音
「……って……帰って!!」
部屋中に響いた、花音の叫び声に近い声
俺を睨み、軽蔑の眼差し……
俺はそんな花音を置いて部屋を出た
さっきまでの晴れ間が嘘のように、外は大雨……
まるで俺の心のように…
ははっ……嫌われた……
……軽蔑すればいい
嫌えばいい……
どうせ、隣に居れないなら……
でも………
本当に…本当に俺は……
「好きだったんだ……」
降りしきる雨の中、小さな俺の声は一瞬にして消えてなくなった……