Painful Love※修正完了※

嫌だなんて思うわけないじゃない。

「いい……の?」

「何が?」


拓斗の隣が、わたしで。


わたしが拓斗の傍にいて。

考えるなって言われても、考えちゃうよ。


確認しとかなきゃ。

「わたし……拓斗にすぐ頼っちゃうよ」

すぐ頼りにしてしまって拓斗の体に負担をかけちゃうよ。


「とか言うくせに黙って自分で何とかしようとするじゃん」

「約束で、縛っちゃうかも」


お父さんがした、言葉で。


「時雨の父さんはもう関係ない。これは俺の意志だから」


「……うっ……」

ポロポロ零れて床に落ちていく涙。


それを見て何故か笑う拓斗。

「ほら、受け取って。ちゃんと名前も彫ってるし、デザインも……俺もお揃いにしたかったから可愛いのでは無いけれど」


涙で見えにくい視界の中、手に取って開ける。

……シンプル、だけど綺麗な…指輪。


一つだけ付いてる、とかじゃなくて指輪の周り、


そのものにダイヤの装飾がされてる。







「……今じゃないけど。俺と、結婚して下さい」



< 231 / 241 >

この作品をシェア

pagetop