Painful Love※修正完了※
中に 『 T.S July 』と彫られてあった。
「貸して……」
それを受け取って、わたしはさっきはめてもらったように拓斗にはめる。
お揃いになった、指輪。
「受け取ってくれたって事は、OKって事だよな」
「……うん」
そこまで言われて、断れないよ。
「地元に、戻って来てくれる?」
「……努力します」
なるべく近い所の会社に内定を貰って。
「良かった……ここまでしてまた断られたらどうしようかと、思ったー……」
ハァーと深く安堵の息を吐く拓斗。
その姿に笑ってしまう。
と、
「それがいいよ」
「ん?」
笑ったわたしを見て、納得の表情を浮かべた拓斗に、首を傾げる。
「隣で笑ってろって言っただろ」
笑う拓斗。