Painful Love※修正完了※
シーツをギュッと握り締める。
「それは……」
「拓斗、わたしの事は気にしなくて良いんだよ。約束も忘れて、わたしの事も忘れてほしい。
佐奈子さんと、幸せになって欲しい」
3年間、きっとわたしの事を気に掛けてくれていたんでしょう?
その気持ち、嬉しかった。
ゆっくり手をついて、ベットから降りる。
「時雨……」
呟くような呼び掛けに、わたしは拓斗の隣まで行き、見下ろした。
見上げてくる拓斗の顔は、さっきまでの冷たい瞳では無くて。
行くな、と縋り付いてくるような、不安げな瞳。
……こんな顔にもわたしがさせてしまっている。