Painful Love※修正完了※
笑って、欲しいんだけどな。拓斗には。
「ありがとね、拓斗。辛い時いつも傍に居てくれて。もう幸せになってね?……後、実家のマンション、売る事になったの」
叔父さん達はもう少し考えてから結論を出せって言っていたけど。
わたしはもう決めてる。
マンションは手放す。
お墓参りには行くけれど、命日に行くとまた拓斗と鉢合わせになるかもしれないから日をずらす。
もう、拓斗と会うことも話す事も無い。
「売る?」
数秒間があった後、繰り返された言葉。
それに頷く。
「うん。叔父さん達も住めなくなるから」
「あそこは時雨の親が残してくれた大切な家だろ?」
……そうだよ。
「家は無くなっても、思い出はあるから、ね」
いつだって思い出す事が出来るから。