Painful Love※修正完了※
スーツはさっきのことでもう既に皺くちゃで、
帰ったらクリーニング行きは決まっているから関係ない。
朝、家を出ていく時はこんなことになって帰ってくるなんて思ってなかったなぁと思いながらも疲れた頭を少し休めようと腕を目元へと置いた。
暗く遮断される視界。
―――時雨の事を頼む―――
そんな、言葉言わなきゃ良かったのよ。
言わなきゃ、拓斗は未だにその言葉を守ろうとなんてしないのに。
ぼんやりとした意識の中で、思い返すのはわたしの人生が大きく変わった“あの時”のことだった。
――第3章 約束――