Painful Love※修正完了※
「お父さん達と出かけるの、嫌になった……?」
「まさか!ほら、テストも近いし勉強しないと」
違うから、切ない顔でわたしを見ないでよ……。
「テストって、勉強するのか?」
「うん」
連休が開ければテスト期間となってその1週間後には中間考査が始まる。
まだ授業はそこまで進んでいないから範囲自体は狭いけれど、
油断はできない。
「勉強って、拓斗と?」
ふいに出てきた名前。
それを聞いて自然に顔が思い浮かぶ。
「あー…拓斗に教えて貰うのも良いかな。頭良いし」
考えてなかったけれど。
どうせ一人で勉強していたら分からない所が出てくるだろうし拓斗に教えて貰うのも良いかもしれない。
一人だとすぐに休憩、と勉強以外のこともしたくなるし、
そのストッパーにも拓斗はなってくれるだろう。
お父さんの提案にそれもいいなぁ、電話、してみようと思った。
「拓斗に任せれば安心だな。じゃ、時雨の言葉に甘えて母さんと2人分の宿を探すかー」
パソコンに視線を戻してニコニコしながら今度は2人分で宿探しをするお父さんに思わず笑う。
拓斗は、家が近所で小学校に上がった位からの付き合い。
親同士も知り合いだし、小さい頃から知ってるしでお父さんも信頼してた。
お父さん曰く、他の男に勉強教えて貰うなら拓斗を呼んで来い、らしい。