Painful Love※修正完了※
第4章『逃げ』
わたしは拓斗に言われてから考えを改めた。
生きていていいのかな?じゃなくて、現実を見て、しっかり生きていかないと、と。
残されたことには何か意味があるって、
そう前向きに考えなきゃいけないって。
お父さん達に誇れるように頑張って行こうと。
―――それでもたまに、夜うなされる事があった。
自分がなぜか、高速道路の、車がぐしゃぐしゃになっている前に立っていて。
辺りには車の部品が転がってる。
そこで、自分だけ助かって、と知らない人達に囲まれて責められる夢。
怖くて怖くて、だんだん詰め寄ってくるその人達の向こうに、お父さんとお母さんがいて悲しそうな顔をしてわたしを見てる。
「どいて、お父さん達の所に行かせて!」そう叫んでも知らない人達は退いてくれない。
何でお前だけ、と責められる。
……その夢を見るたびに、また深く答えの出てこない感情の中へと沈んでいってしまう事もあるけれどその分頑張ろうと必死に自分を奮い立たせるようにした。
――第4章 逃げ――