Painful Love※修正完了※
そして、気付けば1年経ってわたしは高校3年生。
受験生になった。
「進路は確か、大学進学を希望してたよな」
教室内で放課後行われる進路相談。
出席番号順で、今日に割り振られたわたしは、皆が出ていった後広くなった教室内で担任と向き合っていた。
クラス全員から集めた進路希望調査の書類から
パラパラとわたしの分を探しだす担任。
「はい」
「んーっと……斎藤は……市立大希望か」
「はい」
「私立は?受けてみる気は無いか?」
……私立。
何気なく聞いてきた担任。
考えていないことはない。
だけど、親のいなくなったわたしは金銭面を考えて私立には行きたくない。
わたしに残してくれたお金を使えば行けるだろうけれど……
お父さん達が残してくれたお金を、そういう事に使いたくなかった。