遥かなインド
 松さんの目には活き活きとした感じはなかった。

まるで廃人を思わせる様な目つきだった……

 私は何故だろうと疑問に思い続け不思議でしかなかった。

今まで五十カ国以上も周って来た人がなんでこんな寂しそうな顔をしているのだろう。 
 
 どこかずっと遠くを見ている様な今の現状に満足していなさそうなそんな感じを受けた。 
 
私は少し悲しかった。

メールやブログで活き活きと文章を綴っている印象しかなかったから

当の本人はきっと活気あふれる人だろうと期待し過ぎていたから…



−松さんはしばらく西安に留まるということなので
私も行く宛もないので
松さんと数日間過ごすことにした。

西安市内を観光したり、大学を尋ねてみたり、
宿でビリヤードやったり
世界遺産である兵馬容を見に行ったり、
一緒に食事したり時には悪ふざけして過ごしていた。
 
一見下らなく見えることがその場所では夢の様に感じた…
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