「金剛戦士Ⅱ」西方浄土
李が、画像をよく見てみると、ほぼ球形をした島のように見える表面が、何やら少々でこぼことして見える。

ただし広い範囲を映した映像の中に、映っていたものであり、拡大しても細かい部分が不鮮明であり、表面が、どうなっているのかは、詳しく判別できない。

李は、科学者に、もっと鮮明に映っている画像は無いのか問うと

「もうすぐ、別のカメラ衛星が、現場海域上空を通過しますので、そのカメラ衛星による鮮明な望遠画像が送られてくる予定になっております。おそらく三十分以内には届き始めるだろうと思います」
と科学者は、返答した。

李は、映像が届くまで待つよりほかなく、補佐官に航空機や海上の船からの捜索では、この島のような物体が見つかっているのか、早急に確認してみてくれるように指示をした。
この島のような物体は何なのだろうか。

科学者の推計によると、海面に出ている部分の直径は、一キロメートル以上はあり、もし海底から立ち上がってきているとすれば、その裾野は広大であろうと言う。

もし海底火山が噴火したのなら、六千メートルの海底から立ち上がってくる間に、遥かな時間が必要であるし、これまでの衛星による全地球の測量中に、海底火山で海が浅くなっている部分が発見されているはずであり、また活動を継続していたのであるならば、海面に何らかの変化が起こっているはずである。

表面が、少々でこぼことして見えるといっても火口のようには見えないし、噴煙も出ている様子は無い。全くもって謎の物体である。

二十数分が経過した頃、カメラ衛星からの画像が届き出した。
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