「金剛戦士Ⅱ」西方浄土
六人は納経を済ませて本堂から大師堂とお参りして、駐車場へ戻ろうとした時、歩く正面から真言密教の袈裟を着た若い僧侶が歩いて来て擦れ違い、何気に歩いてゆく僧侶を見ていると、大師堂の脇にある石の上に座禅を組み、両手の親指と人差し指をあわせて膝の上に置き、印を結ぶと瞑想を始めた。
たくさんの人が行き来している目の前であり、通っている人も、ちらちらと瞑想する若い僧侶を見ている。
「こんなに大勢の人が通っている所で瞑想して、気が散らないのかなぁ」
と瞑想する僧を見ていた理絵が言うのに、勇太は
「これも一種の修行なのかなぁ。でも僕らには、到底できそうに無いね。こんなに人の居る所じゃあ、集中できないよ」
と人目も気にせずに、泰然として瞑想に入っている僧侶に感心していた。
五十一番を打ち終えると、道後温泉へと向かう。
途中で小雨がパラパラと降ってきたが、ここから道後温泉までは、一キロほどの距離であり、すぐに着いた。
五十一番に観光客が多く来ているのは、この道後温泉に近いという理由もあるのかも知れない。
駐車場に車を入れると、小雨の中を早速、温泉本館に向かい、桃山様式の和風三層建築の本館を見上げて由紀が
「旅行番組だったかなぁ。テレビに映っているのを見たことがあるけど、実際に見ると、何ともいえない雰囲気があるわねぇ・・・」
理絵も同時に見上げて見ていて
たくさんの人が行き来している目の前であり、通っている人も、ちらちらと瞑想する若い僧侶を見ている。
「こんなに大勢の人が通っている所で瞑想して、気が散らないのかなぁ」
と瞑想する僧を見ていた理絵が言うのに、勇太は
「これも一種の修行なのかなぁ。でも僕らには、到底できそうに無いね。こんなに人の居る所じゃあ、集中できないよ」
と人目も気にせずに、泰然として瞑想に入っている僧侶に感心していた。
五十一番を打ち終えると、道後温泉へと向かう。
途中で小雨がパラパラと降ってきたが、ここから道後温泉までは、一キロほどの距離であり、すぐに着いた。
五十一番に観光客が多く来ているのは、この道後温泉に近いという理由もあるのかも知れない。
駐車場に車を入れると、小雨の中を早速、温泉本館に向かい、桃山様式の和風三層建築の本館を見上げて由紀が
「旅行番組だったかなぁ。テレビに映っているのを見たことがあるけど、実際に見ると、何ともいえない雰囲気があるわねぇ・・・」
理絵も同時に見上げて見ていて