「金剛戦士Ⅱ」西方浄土
と怒りつつも、自分もここで着替える他には無く、少々恥ずかしそうにしながらも着替えを始めた。
そんなやりとりを聞いていた勇太が、実際には一番困っていた。
一緒に来ている六人のうち、男は勇太だけであり、たとえ、お婆ちゃんであろうと女性であり、着替え中に目をやるわけにはいかないし、その他の入浴客の女性も着替えている。
会話をしている由紀や理絵よりも勇太の方が、よほど気を使っていた。
みんなは、とにかく着替えを済ませ、温泉に浸かり二階の大広間に戻って来ると、勇太が一番先に戻ってきている。
すでに浴衣から着ていた服に着替えていて、お茶を飲み、煎餅を食べていた。それを見た由紀が
「あれ~、勇太さん早いわねぇ・・・お茶に煎餅を食べているの・・・いいわねぇ」
と話し掛けているところへ、脱衣所の係りの人が、お茶と煎餅を「どうぞ」と言って持ってきてくれた。
入浴料金には入浴後の、お茶と煎餅のサービスも料金に含まれているのである。
それを知らなかった由紀は
「これってサービスなの。いいわねぇ・・・なかなか雰囲気が良くて。温泉に浸かって、お茶と煎餅かぁ・・・日本人って感じね」
と嬉しそうに、気に入っていた。
午後四時半過ぎ、六人は今夜の宿である双海町に向かう。
双海町は瀬戸内海の伊予灘に沈む美しい夕日が見られる場所として有名であり、その夕日を見ようと宿を予約しておいたのである。
しかし今日は、一日中どんよりと曇っていて、時折、小雨もぱらつく天気で、残念ながら夕日は見られそうにはない。
そんなやりとりを聞いていた勇太が、実際には一番困っていた。
一緒に来ている六人のうち、男は勇太だけであり、たとえ、お婆ちゃんであろうと女性であり、着替え中に目をやるわけにはいかないし、その他の入浴客の女性も着替えている。
会話をしている由紀や理絵よりも勇太の方が、よほど気を使っていた。
みんなは、とにかく着替えを済ませ、温泉に浸かり二階の大広間に戻って来ると、勇太が一番先に戻ってきている。
すでに浴衣から着ていた服に着替えていて、お茶を飲み、煎餅を食べていた。それを見た由紀が
「あれ~、勇太さん早いわねぇ・・・お茶に煎餅を食べているの・・・いいわねぇ」
と話し掛けているところへ、脱衣所の係りの人が、お茶と煎餅を「どうぞ」と言って持ってきてくれた。
入浴料金には入浴後の、お茶と煎餅のサービスも料金に含まれているのである。
それを知らなかった由紀は
「これってサービスなの。いいわねぇ・・・なかなか雰囲気が良くて。温泉に浸かって、お茶と煎餅かぁ・・・日本人って感じね」
と嬉しそうに、気に入っていた。
午後四時半過ぎ、六人は今夜の宿である双海町に向かう。
双海町は瀬戸内海の伊予灘に沈む美しい夕日が見られる場所として有名であり、その夕日を見ようと宿を予約しておいたのである。
しかし今日は、一日中どんよりと曇っていて、時折、小雨もぱらつく天気で、残念ながら夕日は見られそうにはない。