「金剛戦士Ⅱ」西方浄土
ここから五キロくらいの距離なら近いので、少し早めに宿を出発して行ってみようという話になり、起床の時間を少し早めにする約束をした後、お婆ちゃんたち三人と、由紀たち三人は、それぞれに別れて部屋に入った。

今日は一日曇天続きで、時折、雨もぱらついた。

明日は天気が少しでも回復してくれると良いのだが・・・




その頃直と郁江は月での調査を終え、最初に到着した月面基地に戻り、地球へ帰還するための準備をしていた。

月での行動日程は、かなりハードで、休むことなく、次から次へと月面基地を移動しながら続き、二人は相当に疲れていた。

しかし、もうすぐ地球へ帰れると思うと、元気も出てくる。

「地球へ帰ったら、調査報告を済ませさえすれば長期休暇が取れるわね。月の調査に入る前に約束したとおり、帰ったら、お四国巡りに行くわよ」

と郁江が直に言うと

「そうだねぇ。お母さんや理絵たちが、お四国巡りを終わらせて、帰って来る頃になるから、ちょうど入れ替わりになるけれどね。僕たち二人で、のんびり行こうか」
と答え、準備を続ける。

準備が終われば、明日には地球へ向けて出発するのを、二人とも、それぞれの家族に知らせるつもりである。
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