「金剛戦士Ⅱ」西方浄土
結局は、吉里艦長が発射してボス生命体をかすめて破壊には成功しなかったと思われた電子ビームが、ボス生命体の急所に命中していたのではないかということになったのだった。

それ以外に可能性が無かったのである。

さまざまな調査や議論をしても本当のところの結論は出ず、科学者や軍の調査班は、謎を解明しようと、小笠原諸島東方海域の生命体が全滅した西太平洋一帯の探査船調査を行なう事を決定した。

海洋調査船や深海調査船を保有する各国に依頼して、準備を整え終えた各国の調査船が現在、現場海域に向かっている。

調査船は、主に環太平洋諸国から派遣されていて、日本、韓国、中国、オーストラリア、カナダ、アメリカの各国の船が向かっている。

最も早く到着する予定の日本の海洋調査船は、あと数日後には、現場海域に入る予定であり、順次、到着した船より調査を行なうことになっている。

この調査では、可能な限り数多くの無機物生命体の残骸を収集して、無機物生命体自体の実体の解明も行なう予定である。


連合本部は多忙であった。

火星から送られてきたデーターを分析して、速やかに火星の復興計画を作成しなければならず、それ以外にも、十二生命体全滅の原因調査、地球の復興完了から発展、そして最も重要とも思われる今後の地球防衛計画の策定と実行など、課題が山積みであり、早急に実施しなければならない問題ばかりである。
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