「金剛戦士Ⅱ」西方浄土
その中でも、特に李は、火星の復興と地球防衛計画に重点を置き、十二生命体の全滅した原因調査を地球防衛計画に役立てるつもりにしている。

火星復興計画は主に科学者と技術者が中心となって進め、地球防衛計画は科学者と軍事技術者や作戦本部などが中心となり進めていて、安全保障会議のメンバーで検討会議を開いている。

李は、午前中は火星復興計画の会議に出席していたかと思うと、午後は地球防衛会議に出ている。

全く休む暇など無く、アメリカ全権のジョンデイリーは、李の身体が持つのか心配していた。

午前九時、ニューヨークの地球連合本部

李は、午前九時半から始まる予定の地球防衛計画策定会議に向かう途中で、通路で出会ったジョンデイリーや新しく日本から交代して来た原良次全権と立ち話をしている。

前任の日本全権であった笹田は現在、一年前にあった選挙後発足した政府に請われて、副首相となっている。

ジョンデイリーと原は、李に、これから始まる西太平洋の探査調査にアメリカや日本から派遣されている海洋調査船や探査船の行動計画を説明していた。

地球防衛計画策定会議の時間が迫ってきて、三人は会話をしながら会議室に向かって歩き出した。

会議室に入ると、すでに全員揃っていたので、早速会議は開始され、最初に李が前に進み出て

「ただいまより、会議を開始致します。地球防衛計画は、将来において無機物生命体が再来襲する可能性が否定できず、至急命題となっております」
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