一通のメールから始まる恋
公園のベンチに座り、ただ人が通り過ぎて行くのをずっと見ていた。

陽が暮れはじめ、だんだんと人影がなくなっていった。

春が近づいているとは言ってもまだ陽が沈むとかなり寒かった。

夜の12時まで待とう…。

そう心に決め、待ち続けたんだ。

コートを持ちに一度帰ろうかと思いもしたが、その間にアキが来たら…。

そう思うと公園から動くことはできなかった。

しかし、アキが現われることはなかった。

ただ一人で待ち続けたボクはようやく別れを実感し始めていたんだ。
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