一通のメールから始まる恋
『そうだったんですか…。』

ボクは少し笑顔になりながら言った。

しかし、その笑顔もそのあとのアキの母親からの言葉で一瞬にして引きつってしまう。

『実は、アキは産まれてから言葉を話す事ができません。だから普段はマスクなどをしてノートとペンを持たせて風邪だというように振る舞わせています。』

気が付かなかった…。

そして、一瞬にしてすべてのアキの行動に納得がいった。

さらに母親は話を進めた。

『ですから、アキは感情の表現もとても苦手です。昨日あなたから告白を受けて、大変うれしかったのですが、話せないので逃げてしまったと…』

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