一通のメールから始まる恋
帰り道、アキはボクが指にはめた指輪ばかり見ていた。

『どうしたの?』

アキはニコっと笑ってくれた。

ボクは色々とアキに言いたかったが、アキが昨日の思い出に浸っているなら、何も言わずにいよう…。

そう思って車を走らせる。
車の中はクリスマスソングが流れていた。

ただ以前と違ってその空気はとても心地の良いものだった。

突然アキはボクのシフトノブの手の上に、手を乗せてきた。

アキを見ると、口で

『いい?』

と聞いていた。

『いいよ。』

そういってボクはアキの手をシフトの上に乗せ、その上から手を重ねたんだ。
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