雨催い<短>








「私はねぇ、ずっとシュウのことが好きだったの!ずっと、ずっと!ずっとよっ!!」



目に涙をためながら大声で伝えるつもりなんてなかったのに。





彼は、今までに無いくらいびっくりした顔をしてる。




『ごめんっ、俺そんなの知らなか「当り前でしょう!?気付かれないように閉じ込めてたんだからっ」





もう何がなんだか分からなくなってきた。
多分顔なんてぐちゃぐちゃだろう。




「私の気持ち分かる!?好きな人に恋の相談されて、思っても無い言葉かけなきゃだめで!でもそれでもよかったのっ、シュウの側にいれたから!なのにっ、挙げ句の果てにその居場所までも失なって…!」




この関係だけはシュウにとっても大切だと思ってたのに。





『ミユ、ごめん、本当にごめん!』




シュウが心から謝ってるのは分かる。
けどそんなの気休めよ。











「じゃあ私のこと好きになってくれる?」


私が望んでるのはこれなの。





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