小野姉子のキャンパスライフ
「別に」



「べ、別にとはどういう事なのかね。
小学生が金髪にする事は相応しくないから、ダメなんだよって言っているんだ」



「そんなの関係ねぇ」



小野くんは懐かしの有名フレーズを連発して教頭先生を挑発したが、それで逆上しないのが亀の頭より、もとい『亀の甲より年の功』なのである。



「アッハハハハハッ。
小野くん。
その髪型、スーパーサイヤ人みたいでカッコイイね。
ところで、沢尻先生(マドンナ先生)が今から小野くんと一緒にオフロに入りたいんだって」


いくら男子小学生が相手とはいえ、殿方に初めて柔肌を晒すシチュエーションを想像して狼狽してしまい、今にも声を出しそうになっているマドンナ先生。


しかし、すかさずマドンナ先生に目で合図を送る教頭先生。



アタシの目にはキモイおっさんの仕草にしか映らなかったのだが、何故かウットリしてるマドンナ先生。



服部学園大学教育学部時代には学生バイトながら、新宿歌舞伎町ホストクラブ『愛に恋』でNo.1を獲得する原動力となった無敵のウィンクを持つ教頭先生だという事を後日、アタシは知る事となる。(思い出話なので全般的に後日談を交えて構成している)



まずは、男子小学生が喜ぶ『スーパーサイヤ人』というフレーズでヨイショして機嫌を取り、さらには、いたいけな男子小学生相手にハニートラップを仕掛けるとは。



そう、教頭という微妙すぎる中間管理職、老獪でなければやっては行けないため、意地の悪い性格になるのがお約束なのだ。


どうするのだ小野くん!?
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