小野姉子のキャンパスライフ
「教頭先生。
ウチら夫婦だって小学生が金髪だなんて、はっちゃけ過ぎだって分かってます。
でも、今日は運動会。
ウチら高校中退組でも知ってんだから大卒の教頭先生が知らない訳ないですよね。

『ハレの日とケの日』

男子小学生にとって運動会は、一年で一番大事なハレの日ですわ」



ハレの日(晴れの日)とは、お祭りなどの行事がある特別な日の事。
ケの日とは、普段の平凡な毎日の事。



「勿論、知ってますとも。
しかし、ハレの日だからと言って金髪にして良いとは合点がいきませんな」



教頭先生の言う通りなのである。



「運動会と言えば、やはり花形は100メートル走。
ウチの息子が100メートル走で1位になったら、金髪を黒髪に戻させます。
もしも、1位になれなかったら坊主頭にさせます。
だから、金髪のまま運動会に参加させて下さいよ。
教頭先生お願いしますわ」



なぜ、小野くんが金髪のまま走らなければならないのか理由がよく解らんが、はたして、どう返答するのだ教頭先生!?
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