泡沫-an empty dream-
Ⅰ.入道雲
もこもこ。もこもこ。
空に浮かぶ入道雲。
きっと、わたあめみたいにふっわふわだ。
「すっごく小さい頃の話になるんだけどさ」
私は、隣に寝そべっている彼に話しかけた。
「ん~?」
寝てでもいたのだろうか、声が非常にだるそうである。
が、私は構わず話を続ける。
「私、あの入道雲の中には、きっと別の世界があるんだって、そう信じてたの。」
空に浮かぶ入道雲。
きっと、わたあめみたいにふっわふわだ。
「すっごく小さい頃の話になるんだけどさ」
私は、隣に寝そべっている彼に話しかけた。
「ん~?」
寝てでもいたのだろうか、声が非常にだるそうである。
が、私は構わず話を続ける。
「私、あの入道雲の中には、きっと別の世界があるんだって、そう信じてたの。」