アクアマリンの秘密
「っ…分かったよ。
もう聞かねぇよ、これ以上。」

「あのね…あたしがヒールを勉強しようとしてること、白斗さんには言わないで欲しいの…。」

「…なんでだよ?」

「きっと、白斗さんは勉強しなくていいよって言うと思うから…。」

「…分かった。でもお前…。」

「え?」

「あんまり無茶すんじゃねーぞ。」

「…うんっ!!出来る限りで頑張ってみる!!」


あたしの言葉に納得してくれたのか、部屋を出ていこうとする蒼刃。


「あっ!!蒼刃!!」

「なんだよ?」

「あの…あたしに剣…どうしても作るの嫌…?」

「だから…お前は自分で身を守る必要ねぇっつーの。」

「ごっ…護身用に!!ね?
魔力なら、ちゃんと渡せるから。」


あたしは右手に力を集中させる。
あたしの髪の毛と同じ色の球がふわふわと浮く。



「…仕方ねぇな。あくまで護身用であって、戦闘用ではねぇからな。
つーか鞘から抜くんじゃねぇぞ?」

「あっ…ありがとう!!」

「おぅ。」


蒼刃はちょっと渋い顔をしながら、あたしの魔力を持って、また部屋に籠ってしまった。



「よしっ…勉強勉強!!」


あたしは『ヒール』を思い浮かべて、月星の魔導書に触れた。



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