アクアマリンの秘密
* * *


シップを降りたあたしたち6人。


「お前…俺のそばから離れんなよ。」

「えっ…?」

「どこから何が出てくんのか分かんねぇからな。」

「大丈夫だよ、蒼刃。
この国の地上には…もう人は住んでないだろうから。」

「…どういうことですか?」

「力のある者しか生き残ってないし、そういう人たちはみんな…。」



白斗さんは少し遠くに見える海を指差した。



「海の中に住んでるから。」

「海の中!?」

「えぇー!?どうやってぇ?」

「そんなこと…物理的に出来ない…はずだよね?」

「物理的にはね。
だけどここの国の人は…

まぁ説明するより実際に入ってみれば分かるよ。
さて、行こうか。」

「白斗。」

「なんだい、紫紀?」

「……。」

「大丈夫。もう…逃げていても仕方ないしね。
さ、みんな行こう。」



紫紀さんは…知ってるんだ。きっと…。
白斗さんの…触れてほしくない部分を…。

直感的にそんなことを思う。



< 104 / 678 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop