アクアマリンの秘密

二度とは戻れない

【白斗side】


思っていた通りの展開になった。
みんなは…オレを無責任だと罵っているだろうか?
…もしそうならそうで構わない。



「責めてくれればいい…。気の済むように。」

「何か言ったか?」

「いえ。ただの独り言です。お気になさらずに。」



責めてくれればいいんだ。
痛みが途絶えることのないように、身も心も強く傷つけてほしい。
…もう立ちあがれないくらいに強く。



「やっぱりあの時…オレは生き残るべきじゃなかった。
燈龍…君が生き残った方が、みんな幸せだった。」


オレが生き残って誰が幸せだったんだ?
その答えは当然のことながら…ない。

燈龍はあの時、オレに『生きろ』と言ったけど、それが果たして本心だったのかも分からない。


「生きるべきは…オレじゃなく、燈龍だ。」


そんなことは分かっていた。
なのにオレが魔法を使わなかったのは…使えなかったからじゃない。



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