アクアマリンの秘密
振り返ったその先には…


肩よりも少し長いくらいのストレートの白い髪と雪のような白い肌、そしてグレーの瞳を持つ儚げな女性が立っていた。



「華央(カオウ)…。」

「紫紀…さん…?」


信じられないと言わんばかりの紫紀さんの表情。
こんな顔…見たことない…。


「華央?なんだそれは。私の名はフェイだ。」

「フェイ…。」

「偵察に行けと言われたから来たものの…この有り様か。
同じビシアスとして情けない。
共鳴石もお前たちの手元に戻ってしまった。」

「あなたも…ビシアス…?」

「その通りだ、アクアマリンの姫君よ。
イアル様はお前の力を欲している。そして遅かれ早かれお前は私達の手駒となる。
その『仲間』とやらをこれ以上危険に晒したくないと思うならば…大人しくこちらに来た方が得策だ。」

「…。」



あたしのせいで…みんなを危険に晒す…の?
イアルがあたしの力を欲してる?
あたしが…イアルたちの…手駒?


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