アクアマリンの秘密
「白斗さんはここにそのまま座っちゃってください。
怪我は…脇腹ですよね。」

「あ、うん。」


あたしは白斗さんの脇腹に手をかざした。


「ヒール。」


まばゆい光が傷を包み込む。


「ふーん…こんな感じなんだね。
自分でかけたことはあっても、自分にかけられたことはないから…なんだか不思議な感覚だなぁ…。
すっと痛みが消えるってこんな感じかぁ…。」

「あ、ちゃんと治ってますか?」

「うん。痛みは何も感じないよ。ありがとう、星来。」

「はいっ!!あっ…あとは腕とかも…。」

「大きい怪我は本当に脇腹だけだから大丈夫だよ。あとは自然に治るから。
実際、センディスの攻撃が当たったのは最初だけだから。」

「え?」

「あとは…この剣の…水の力が守ってくれていたような気がする。」

「水の力…?」

「あくまで『気がする』だけだけどね。
だからオレは大丈夫。
それよりも蒼刃の怪我の方が酷いからそっちを優先して。
オレたちの剣士が倒れちゃうと、今後が困るからね。」

「はいっ…!!でもっ…何かあったらすぐ言ってくださいね。」

「うん。」

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