アクアマリンの秘密
「…分かったよ。」

「じゃ、約束して?」

「はぁ?」

「指切り。」


あたしは右手の小指を出した。


「誰がそんな恥ずかしいことするか!!」

「もーっ!!だって蒼刃、約束とかしないと絶対守ってくれそうにないもん。ね?」


あたしは蒼刃の右手の小指を無理矢理絡めた。


「約束っ!!」

「だから分かったっつの。」


その瞬間にぴゅーっと強くて冷たい風が吹く。


「寒っ…。」

「ほら、帰るぞ。」

「え?」


すとんっと下に滑り落ちる蒼刃。
あたしは下を見下ろす。

意外と高い…。
上るのは平気だったけど降りるの…ちょっと怖いかも…。



< 176 / 678 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop