アクアマリンの秘密

それぞれに想いを抱えて

＊　＊　＊


「残るは俺たち二人になっちまったなぁ…フェイ。」

「だったらなんだと言うのだ？」

「別に。
イアルもこれからどーすんだろうねぇ…って思っただけさ。」

「そんなもの、私が知るはずもないだろう。」

「まあな。俺も知らねぇし。」

「…イアルの考えを読もうとするだけ無駄だ。
決して読めない。
考えるのも無駄なことに時間を割くほど、私は愚かではない。」

「…お前らしい考えだな。
それはそうと…あいつらとの接触はどうだった？」

「あいつら…？
…ああ。アクアマリンの姫君か。」

「…星来込みでの全員を俺は言ってんだけど？」

「…あの姫君以外には用はない。違うか？」

「はぁ…ホントお前は…。
じゃあ何も感じなかったのか。本当に誰にも。」

「どういう意味だ？」

「…。
なぁ…フェイ。」

「なんだ？」

「お前はいつまでも…『操り人形』のままでいいのか？」