アクアマリンの秘密
「星来が具合悪いのが嫌なんだって。だから命令するんだよ。
そんな風に強く言わないでもっと素直に言えばいいのにねぇ…。」

「素直…?」

「うん。
『星来のことが大切で、とっても心配だから休んでほしい。』ってね♪」

「えっ?」

「はぁ!?別に心配じゃねぇし。つーか桃依…てめぇは黙ってろよ!!」

「黙んないもんねぇーだ♪
蒼刃の言い方が分かりにくいからボクが分かりやすく星来に説明してあげてるんだよ?」

「説明とかいらねぇっつの!!」


あたしの頭の中で妙にリピートされる、
『星来のことが大切で、とっても心配だから休んでほしい。』
って桃依の言葉。
それを言われた瞬間にちょっとだけ赤くなった蒼刃の顔。
この二つが頭から離れない。

…ってないない!!蒼刃が本心でそんなこと思ってるなんてありえないもんっ!!
あたしはぶんぶんと顔を振った。


「星来…星来!!」

「え?あ…ごめん、緑志…。」

「ううん。それより…大丈夫?」

「うっ…うん!!大丈夫。」

「あのさ、白斗たちって部屋に戻った?」

「あ、さっき白斗さんはリビングから出ちゃったけど…。」

「そっか…。」

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