アクアマリンの秘密
「あっ!!そろそろ到着だからボク、操縦室に戻るね。」

「あ、うんっ!!」



桃依はパッと手を離して操縦室へと向かう。
あたしはまた、月星の魔導書とにらめっこ。



「んー…言ってることが…分かりにくい。
昔の本だからしょうがないのかなぁ…?」

「何がしょうがないって?」

「わっ!!蒼刃!!」


蒼刃はあたしの隣に腰を下ろした。


「何がしょうがないんだよ?」

「あ…えっと…月星の魔導書、難しいんだよね。
言ってること…っていうか理屈は分かるけど、実践するための良い方法とかはあんまり書いてないの。」

「ふーん…役に立たねぇな。」

「なっ…そういうことを言ってるんじゃないもん!!
理解出来ないのはあたしが未熟だから…。」

「…なんでもかんでも自分のせいだと思い込むなよ…。
自分の力を信じねぇと、出来るもんも出来なくなるぞ?」

「…分かってるもん。」



そう言った瞬間に、ゆっくりと下降を始めるシップ。
そしてしばらくすると、地面に降り立った。


< 190 / 678 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop