アクアマリンの秘密
いつも以上に真剣な眼差しが、視線を逸らすことを許してくれない。


「そ…うは…?」

「で、お前はどこで悩んでんの?」

「え?」

「紫紀の気持ちなんて誰も分かるわけねぇだろ。
つか、人の気持ちを100パーセント理解するなんて不可能。
お前は力使えば出来るけど。
ふつーの人間は出来ない、んなことは。」

「そんなの…あたしだって分かってるもん。」

「だったらどこで悩んでるんだよ。」

「もっ…もし…フェイが華央さんだったら…って思うと…。」

「思うと、なんだよ?」

「それでも…斬るの…?蒼刃は…。」

「…俺は斬る。けど…。」

「けど…何?」

「俺に斬らせてはくれねぇと思うけど?紫紀は。」

「え?」

「自分のことは自分でケリをつけるやつだ。あいつは。
だから今日も一人で探しに行ったんだろ。
自分の目で確かめるために。」

「自分の目で…。でももし…華央さんだったら紫紀さんは…。」

「それでもあいつは斬ると思う。」

「どうして…?」



だって…大切な…すごく好きな人…なのに…?


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