アクアマリンの秘密
* * *



「え…?」

「この気配…フェイのものだ。」

「フェイの気配も…なんですが…それ以上に…。」

「?」

「それ以上にすごい…殺気…。」

「え?」

「白斗さんっ…!!紫紀さんが危ない気がします。
泉に連れて行ってください!!」

「落ち着けっつーの。
慌ててもどうしようもねぇし。
それに紫紀なら、多少やられても死なねぇ。」

「でもっ…。」

「いーからまずは落ち着けよ。
桃依。全員にフライだ。」

「うんっ!!」



ふわっと体が浮かび上がる。



「白斗、案内頼む。」

「任せて。」

「星来。」

「ん?」

「お前、俺の腕掴んでろ。」

「へ?」

「いいから。スピード出せ、白斗。」

「うん。」

「わっ…ちょっ…ちょっと…!!」


あたしは蒼刃の腕をぎゅっと掴んだ。
そうでもしないと、あまりのスピードに吹き飛んでしまいそうだったから。

とにかく…この殺気が怖い。
これがもし…紫紀さんに向けられているものだとしたら…。



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