アクアマリンの秘密
「確かに…そう言ったけど…。」

「だったら…そんな風に自分をないがしろにするようなことを言うな。」

「私は…私も…あなたと同じなのよ。紫紀。」

「どういう意味だ?」

「私も…あなたがとても大切なの。
失いたくないの、あなたのことを。
もし…あなたが私を守ったことで死んでしまったら…私はあなたのいない世界を生きなくてはならなくなる。そんなの無理よ…。耐えられない。」

「それは…俺も同じだ。」

「だから…私は守りたいの。あなたの命も、あなたの未来も。
…約束して。紫紀。」

「…何を?」

「自分の命を優先するって。
私のために命を投げ出したりしないって、約束して。」

「それは…出来ない。」

「お願い、紫紀。私に約束して。」

「出来ない!!」

「紫紀…。」



そう呟いた瞬間に力強い腕の中に包まれる私。

なんだか…急に切なくなる。


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