アクアマリンの秘密
* * *


「…お前だな…有坂華央。
ヴァニティーファウンテンの最強の魔女。」

「ええ。」


さっきの爆風で私が飛ばされた先には…爆風を発生させた張本人らしき人が立っていた。
この殺気…間違いなく夢の中の人間だ。

冷静に分析していると、不意に、その人間の足元に倒れている人々が目に入る。
みんな…ヴァニティーファウンテンの国民だった。
駆け寄って触れるも…冷たい。息も絶え絶えになっている人もいる。もちろんみんな、血まみれだ。
私はヒールが使えない。だから…治せない。


「全部…あなたがやったのね?」

「そうだ。
全てはお前をおびき出すために。」

「狙いは私?」

「その通りだ。この世の最強は私だけでいい。他は排除しなくてはなるまい…。
それに目的はもう一つだ。」

「もう一つ…?」

「この国の共鳴石だよ。それが私には必要だ。
だからそれを頂くためには…まず…。
有坂華央には死んでもらおう。」

「…くっ…!!」



また強い風が押し寄せる。



「タイム!!」


私は時間を止めた。



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