アクアマリンの秘密
…最初から分かっていたことだった。

死んだ人間は二度と蘇らないと。

それでも…会いたかった。
幻でもいいから、夢でもいいから君に。会いたかったんだ。
もう一度言葉を交わせたら…と願っていた。

だから…フェイが目の前に現れた時、内心嬉しかった。
『敵』だけど『華央』の顔をした存在が目の前にいたことが。


…自分がこんなに弱いとは知らなかった。
また、俺は自分の弱さゆえに、大切なものを…。
















「忘れて…しまえば強くなれるのか?」



忘れることなど、出来るのだろうか?






「紫紀さん…。」



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