アクアマリンの秘密
「あたしには…お兄様がいるの…?」


ゆっくり起き上ったはずなのに、頭が痛い。
あたしは…一体どれくらい眠っていたんだろう。

それに…
なんだか右手が妙に温かい。
ずっと誰かが握っていてくれたみたいに…。




「誰か…いてくれたの…?」


あたしの問いかけにもちろん返事はない。



ガチャッ…




「あ、お…起きたのかよ?」

「そ…蒼刃…。」

「…なんで泣いてんだよ…。」

「え…?」



あたしのベッドのそばまで真っすぐやって来て、わしゃわしゃっとあたしの目をこする蒼刃。


「わっ…ちょっと…強いってば…っ…。」

「うるせぇ。お前が起きたそばから泣いてるのが悪い。」



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