アクアマリンの秘密
【ジャニアside】


ついに最後のビシアスだ…俺が。

別に仲間意識なんてものは最初からなかった。
いや…あるはずもない。



「華央…お前は…最期にちゃんと幸せを掴んだんだな…。」



華央のことは…ビシアスとして救うことは出来た。
共鳴石を取り出されずに、『フェイ』を保つことなら…。
だけどそうしなかったのは…



「満たされた…顔だったんだよなぁ…あれ。」



今も脳裏に焼き付いている。
紫紀に名前を呼ばれた時の華央の顔。



もう…一度動き出した時間を止めることは誰にも出来ない。



「お前の時間は進んだ。そして…終わりを迎えた。
俺も同じだ…華央。」



俺も同じだ。
故意に歪められた自分を終える時が来た。

終わるなら…今だ。

最期に幸せになるために、

…思い出してほしい。

俺は君の…


< 360 / 678 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop