アクアマリンの秘密
振り返った先にいたのは…



「お前が一連の騒動の首謀者だな…。」

「ご名答。」



目の前の男はにたりと笑う。
全身に嫌な意味で鳥肌が立った。

俺は星来にシールドを張る。


「生意気な皇子だ…。
姫を逃がすことは許さぬ。」

「っ…あぁ…!!ぐっ…うっ…。」


俺に飛んできた、苦しみを与えるだけの魔法…。
こんな魔法、未だかつて使ったことがない。


「お…お兄様っ…!!」

「行け…星来…お前は…行く…行くんだっ…」

「いやっ…!!お兄様っ…。」




俺は全身を奮い立たせる。

今は…倒れてはならない。




俺は星来の額に右手の人差し指をあてた。



「リムーブ。」




記憶を消すための魔法だった。


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