アクアマリンの秘密
* * *



「所詮皇子もここまでか…。
セリユ。」

「なんでしょうか?」

「…華央のように、こいつの時間を止めろ。」

「こやつもビシアスに…?」

「ああ。
私の欲しい魔力はどちらかと言えば…華央のほうであるがな。
こいつも貰っておこう。
優秀な人材はいくらあっても足りないからな。」



ビシアス…?
華央のように…時間を止める…?



この時の俺は完全に死んではいなかった。
体はもう正常には動かなかったけれど、頭だけは機能していた。
だからこの男の言った言葉を、なんとか頭で処理しようとしていた。












「タイム。」


だけど、その一言で俺の体は完全に停止する。
思考は止まった。



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