アクアマリンの秘密
* * *


いつの間にかビシアスは4人に増えていた。
ヒトではない俺たちを『人』と数えるのにはいささか抵抗があったが、仕方ない。
見た目はまるで『人間』なのだから。


マガイモノとして動くうちに分かってきたことがあった。


マイサとセンディスは同じツクリ。

ヒトではないものを主体に作られた。

だが、ジャニアとフェイはそうではない。

もともとはヒトで、身体の時間を止められた、『死した』存在。

それにジャニアとフェイの間にも越えられない差があるのだということ。



記憶もその一つだが、最も根本的なことを言えば



『生きているのか』


『死んでいるのか』



そこ、だった。


月叉の体は本当にわずかだが、本当に生きていて…

華央の体は死んでしまっていた。

記憶も生死ゆえのものだろう。



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