アクアマリンの秘密
「え…?」

「あれはあたしの…ワガママだもん。
あの場でああ言うことが…どれだけ勝手で…蒼刃を傷つけるかって分かってた…。
だから…ごめんなさい。
蒼刃は悪くない。あたしは…蒼刃が斬ったことを怒ってなんかいないよ。」



星来が俺を抱きしめる腕の力を強める。
その強さが教えてくれる。

『蒼刃は悪くないよ。』と。



「ごめんね…。
蒼刃はホントに悪くない。
だから…自分を責めないで。」


やや涙声で俺をぎゅっと抱きしめる星来。
俺もその強さと同じくらいに抱きしめ返す。



物理的距離はゼロ。
いつもより早い互いの心拍数も直に伝わる。








どのくらい抱き合っていたんだろう…?




ゆっくりと星来が離れていく。



お互いの視線がぶつかる。


< 424 / 678 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop