アクアマリンの秘密
「あたしが蒼刃を一生許さない…?
そんなこと…あるわけないよ。」

「…なんでだよ?」

「だって…蒼刃はいつだって…あたしのことを考えてくれてる。
みんなのことも、この先のことも。
そうやってみんなのことを考えてああした蒼刃を許さないなんて言えない。
あたしたちの目的は全ての共鳴石を取り戻すこと。
それは…絶対に変わらないよ。

それに…さっきも言ったけど、お兄様を生かしたいと思ったのは…ある意味あたしのワガママだよ。
何の力もないくせに、ただ生きてくれることだけを願った。
蒼刃にすがった。
咎められるべきはあたし…。
みんなはいつだって身を挺してあたしを守ってくれてるのに、あたしのワガママでみんなを…
…ううん。
誰よりも蒼刃を危険に晒した。
あたしこそ、蒼刃に一生恨まれなくちゃならないことをしてる。

だから…蒼刃を許さないとか、そんな風には絶対に思わない。
今までも、これから先も絶対。」






その目もその声もいつになく真っすぐに届いてくる。

言葉にしなくちゃ…伝わらねぇってこういうことなのかもしれねぇな。

そう思って、俺は口を開いた。



「守るからな、星来。」

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