アクアマリンの秘密
「星来…大丈夫?」

「桃依…。
ごめんね、心配かけちゃって。
でもホントにただの立ちくらみだから大丈夫。」

「またぐらっときたらボクの肩に掴まってね!!」

「うん。ありがと。」



あたしは桃依に笑顔を返す。











…さっき見えたのは…全てあたしの…封印されてた記憶。
お兄様のことしか思い出せなかったあたしの…失われていた記憶たち。
お兄様の記憶が蘇った時とは違って、頭が痛くなったりしなかったことが少し疑問ではあるけど…。
でももともとはあたしの記憶なんだし…馴染んでしまえば、前からずっとあったようにさえ思えてしまう。




「あたしの…一番大切な記憶のあの男の子…。」



あたしは飛びながら、蘇ったばかりのあたしの記憶に呼びかける。



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