アクアマリンの秘密
「みんなをどこに連れて行ったのっ!?」

「私は何もしていない。
…この水晶を見てごらん?
戦う様子がよく見える。」

「だってあれは…蒼刃たちのご両親とか…華央さんとかでっ…。」

「あの者たちは全て、『彼らを真に憎む者』達だとそう言っただろう?
その憎む力が糧となり、私は彼らを蘇らせることが出来た。」

「あなた…何言って…。」

「さぁ、アクアマリンの姫君よ。決別の闘いを見届けるがいい。
5人が死んだ時、お前の守りは完全に失われる。
その時は…お前は私の手駒になるのだ。
そして私は…この世の全てを手に入れる。」

「みっ…みんなは死なないわよっ!!」

「何とでも言えばいい。
…セリユ、見張りは任せた。」

「…はい。でも…どちらに行かれるのですか?」

「戦いの結果など見ずとも分かる。
そのための準備だよ。」

「…承知いたしました。」



イアルが去った雫の間に、あたしとセリユだけが取り残される。
水晶には5人がそれぞれ映っている。



あたしとセリユの距離は20メートル。
逃げようと思えば…逃げれる。



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