アクアマリンの秘密
あたしが窓から身を乗り出して手を振ったのが効果的だったのか、桃依はすぐ気付いてくれて、あたしのところに真っすぐ飛んできた。


「星来、危ないよ!!
白斗…ロックが甘いなぁ…。」

「そんなことより桃依、あたしに『フライ』をかけて!!」

「え?そんなことしてどうするの?」

「共鳴石の情報を手に入れたいの。あたしの力を使って。」

「星来の力を使って?
だって星来の力を使うって言ったって…何に触れるつもりなの?」

「マイサの『何か』。
なんでもいいの。マイサの着てる服の一部でも何でも。
今、蒼刃が戦っているんでしょう?
だったら、マイサに触れた『何か』。蒼刃が斬り落とした『何か』。
それに全ての意識を集中させれば、何か分かるかもしれない。
ビシアスを作った二人が共鳴石を奪ったんだったら、共鳴石の情報に近いのはその二人と、その二人に作られたビシアスだよ…!!
お願い桃依。
あたしは絶対大丈夫だから、『フライ』をかけて。」

「でも…危な…。」

「大丈夫。ちゃんとかわすから。
だからお願い。役に立ちたいの。
守られてばかりは嫌なの。」

「…そんな風に見つめられたら…仕方ないね。
ボクが援護するね。」

「ありがとっ!!桃依っ!!」


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