アクアマリンの秘密
「それじゃあいくよ、『フライ』」


今回はこの前みたいなシャボン玉の中じゃない。


「この前と違うね。」

「この前のだと、スピード出せないんだ。
今日はスピード重視でしょ?もたもたしてたらやられちゃうもん。」

「うん…ありがと、桃依。
ところで、どうやって行きたい方向に行くの?
スピードとかってどうやって調節するの?」


飛べるようにしてもらったのはいいけど、飛び方自体は分からない。
この前飛ばせてもらったときは、桃依が全部やってくれたし。
魔法をかけてもらってから気付いたけど…もしかしてあたし…とんでもなく無謀なことをしようとしてるんじゃ…


「心で思えばいいよ。
多分星来ならすぐ体に馴染むよ、ボクの魔力が。」

「え?」

「右に行きたいって思ってみて?」

「う…うん。」



右…右…右…

ふわふわと右に移動する。


「出来たっ!!」

「やっぱり星来は飲み込みが早いね。
多分、行きたいところを見つめていればそこに行けるはず。
もしダメそうだったらすぐボクに言うんだよ?」

「うん!!」

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