アクアマリンの秘密
激しく刃がぶつかり合う。
俺も向こうももちろん手加減なしの本気の勝負。
力だけなら…向こうの方が上手だ。
それに…経験も。
いつだったか、父さんが俺に話してくれたことが不意に思い浮かぶ。
『どうしたら…もっと強くなれる?』
『…どうしてそんなに強くなりたいんだ?』
『だって弱いか強いかっつったら強い方がいいだろ?』
『お前らしい考え方だ。
だけど私は…弱くても別に構わないと思っている。』
『はぁ?なんで?
つーか父さんが弱かったらこの国の人間が困るだろ?
父さんが強いから、この国のみんなは安心して…。』
『その通りだ。
私がこうして強さを示していることでこの国の治安は乱れることがない。
だが…強くあるということは、実はすごく難しいことなんだよ。』
『難しい?』
『ああ。皆に強さを求めるのは酷だ。強くあるということは…難しく、時に辛い。
真の強さは内面から滲み出る。
長い年月を経て、強さは強さとして認識されるんだ。
だから…全ての人間が強くある必要はない。
それに、必要以上の力…強さというものは…歪みを生む。』
『歪み?』
『そうだ。もうすでに…歪みが生じてしまった国もある。』
『ふーん…。』
『蒼刃。』
『何だよ父さん。』
『強さを求めるのは…パシフィックブレードの皇子としてのあるべき姿だ。
その点について咎める気はない。
だが…強さには理由が必要だ。』
『理由?』
『その強さを欲する正当な理由。
お前の先程の答えでは、正当な理由とは言えないな。』
『じゃあ父さんの理由って…?』
俺も向こうももちろん手加減なしの本気の勝負。
力だけなら…向こうの方が上手だ。
それに…経験も。
いつだったか、父さんが俺に話してくれたことが不意に思い浮かぶ。
『どうしたら…もっと強くなれる?』
『…どうしてそんなに強くなりたいんだ?』
『だって弱いか強いかっつったら強い方がいいだろ?』
『お前らしい考え方だ。
だけど私は…弱くても別に構わないと思っている。』
『はぁ?なんで?
つーか父さんが弱かったらこの国の人間が困るだろ?
父さんが強いから、この国のみんなは安心して…。』
『その通りだ。
私がこうして強さを示していることでこの国の治安は乱れることがない。
だが…強くあるということは、実はすごく難しいことなんだよ。』
『難しい?』
『ああ。皆に強さを求めるのは酷だ。強くあるということは…難しく、時に辛い。
真の強さは内面から滲み出る。
長い年月を経て、強さは強さとして認識されるんだ。
だから…全ての人間が強くある必要はない。
それに、必要以上の力…強さというものは…歪みを生む。』
『歪み?』
『そうだ。もうすでに…歪みが生じてしまった国もある。』
『ふーん…。』
『蒼刃。』
『何だよ父さん。』
『強さを求めるのは…パシフィックブレードの皇子としてのあるべき姿だ。
その点について咎める気はない。
だが…強さには理由が必要だ。』
『理由?』
『その強さを欲する正当な理由。
お前の先程の答えでは、正当な理由とは言えないな。』
『じゃあ父さんの理由って…?』