アクアマリンの秘密
「うわっ…っ…!!」



激しく壁に叩きつけられ、背中に激痛が走る。



「どうした…?
お前の力はこの程度か?」

「…あー…違う違う。
ちょっと考え事っつーか思い出してたんだよ。
父さんとの会話。」

「会話…?」

「ああ。
強さには理由がいるっつー話をすげー昔にしたんだよ。
理由のねぇ強さは真の強さじゃねぇって話をな。」

「私と刃を交えている最中に思い出に浸るなんて…そのなめきった態度が裏目に出ているぞ。」

「裏目になんか出てねぇよ。
おかげで大事なことを思い出した。」

「…?」




ふと鏡を見ると、立ち止まっている緑志。


『お父様の死も、私の死も…そして蒼刃へ深い傷を与えたのも…
元を正せばお前なのだ。』




「んだとこのやろ…適当なことばっか言いやがって…!!」


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